TATEISI PRIZE TATEISI SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION

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菅野 重樹

第8回(2024年度)功績賞

菅野 重樹

早稲田大学 理工学術院 学術院長
創造理工学部総合機械工学科 教授

授賞表題
ロボットと人間との実世界での調和に関する研究と社会実装

● 受賞者の業績

受賞者は、ロボット工学の分野において卓越した貢献と社会的な貢献を通じて、重要な業績を築いている。早稲田大学博士後期課程在籍時に鍵盤楽器演奏ロボット「Wabot-2」のハードウェア開発を主導した。この研究成果は、人間の演奏スキルを獲得したヒューマノイドロボットが自律して音楽を演奏するというロボットの歴史的な成果として高く評価されている。さらに受賞者は、世界初の卵を割るヒューマノイドロボット「Twendy-ONE」など、パッシブコンプライアンス(受動柔軟性)を基盤とした人間のスキル獲得と人間との協調性を重視した研究を展開し、複数のロボットを開発している。また、日本ロボット学会会長、計測自動制御学会会長やIROS(IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems)運営委員長を務めるなど国内外の学会をリードし、2020年度から内閣府のムーンショットにおいてプロジェクトマネージャーを務め、大胆なビジョンを持って社会的な課題解決に取り組んでいる。なお、受賞者は当財団から1998年に「人間共存ロボットにおける視覚を用いた協調作業者の意図理解」で、2019年から3年間にわたって「繊細な力の感覚と制御による熟練技能の自動化を実現するロボットワーカーの開発」の研究課題で助成を受け、その成果が本研究活動につながっている。

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※所属・職名は受賞当時