TATEISI PRIZE TATEISI SCIENCE AND TECHNOLOGY FOUNDATION

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川人 光男

第2回(2012年度)特別賞

川人 光男

(株)国際電気通信基礎技術研究所
脳情報通信総合研究所 所長

授賞表題
脳神経科学と情報工学の融合によるBMIの研究開発における多大なる貢献

● 受賞者の業績

受賞者は、脳機能を情報処理・計算理論の観点から解明し、平衡位置制御仮説の批判的検証、小脳内部モデル理論、モザイク理論、視覚の双方向性理論の提案と実験的検証など、世界的に大きな影響を与えてきた。これらの知見を応用して、ヒトの脳を傷つけずに、脳活動から必要な情報を抽出し、考えるだけで、遠隔にあるヒューマノイドロボットやコンピュータなど情報通信機器を学習させて動かす革新的なブレインマシンインタフェース技術の開発に成功した。最近では、脳の状態を望ましい方向に導き、精神・神経疾患の革新的治療法を産み出すことが期待されている「デコーディッドニューロフィードバック」法を開発し、世界的に高く注目・評価されている。こうした計算論的神経科学研究は、情報工学、ロボット工学、さらには神経科学の分野に大きな影響を与えるとともに、医療、福祉、経済、情報通信への応用展開の新しい可能性を切り開いた。
受賞者のこうした取り組みは夢多き技術革新をもたらし、人と人、人と機械の究極のコミュニケーションの実現に迫る研究であり、まさに人間と機械の調和を促進するものである。

● 記念講演概要

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